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2017年7月の記事

2020年を境に大きく変わる?東京空き家事情

東京都議選、季節外れの台風など、慌ただしかった7月も今日で終わります。主要駅では夏休みに入った子供たちでごった返し、東京にもいつもの暑い夏がやって来たことを否応なしに実感しています。

さて首都圏の不動産に携わる私としては、7月のさまざまな出来事の中でも、都議選後の小池都知事が東京都の抱える問題の1つに空き家対策を上げたことが印象的でした。首都圏で空き家の抱える問題が小さくないことを実感しました。

空き家をめぐる話題は連日、日本全国からさまざまな取り組みが報道されています。7月に入って間もなく、「相模原で『特定空き家』疑い15件4件は緊急性あり市調査」というニュースが流れていました。不動産に携わる身としては、特定空き家に指定される前に何か対策を講じられなかったのかと感慨深いものがありました。

そうした報道がある一方で、「静岡・宇津ノ谷の古民家活用へ官民連携の取り組み始動」といったニュースもあり、空き家対策の巧拙によって、不動産が不良資産になる場合もあるし、逆に資産を増やす場合もあるということを実感しています。

首都圏の住宅事情は2020年を境に大きな転機を迎えます。いうまでもなく20年は東京オリンピック・パラリンピックの開催年。東京・勝どきには20年東京五輪・パラリンピックで選手村が造られ、選手村の集合住宅は大会終了後に一般分譲されることも決まっています。その数、約5000戸。オリンピック終了後は、分譲と賃貸が半分ずつとなる計画のようですが、それでも大量の住宅が放出されて不動産市況に大きな影響が出ることは間違いありません。

22年は生産緑地制度が期限を迎える年です。東京都には26万戸分もの住宅用地が眠っており、これらの多くが22年、一斉に市場放出される可能性があります。その土地に新築マンションや一戸建てが建設されれば、空き家が大幅に増大する可能性が高くなっています。これが住宅市場の「2022年問題」と呼ばれています。

これらの結果、空き家にどのような影響が出てくるのか、今の段階で断言することはできませんが、空き家を取り巻く環境が需給面で大きく変わるタイミングであることだけは間違いありません。

空き家がホテルに、シェアオフィスに

空き家が点在していた大阪西九条の住宅街で、空き家を客室に再生して地域一帯を1つのホテルのように運営する「SEKAI HOTEL」が話題になっています。
一般的なホテルはフロントや飲食店、物販店などが1つの建物内にありますが、SEKAI HOTELはそれぞれが地域に分散しているのが特徴です。宿泊客はチェックインのためフロント施設に立ち寄ってから、元は空き家であった客室を利用するシステムのため、宿泊客の導線が自然に地域に広がり、地域の活性化につながることが期待されています。
窓口となる共通の「フロント」を設けて、チェックイン業務を一元管理するというアイデアはさすが大阪と感じました。機会があれば是非利用してみたい、空き家活用の宿泊施設です。

「SEKAI HOTEL」
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000026458.html

首都圏も負けてはいません。千葉県一宮は2020年の東京オリンピックでサーフィン競技の会場となることで、全国的にもよく知られるようになりました。その一宮でも空き家対策は地域の大きなテーマです。
その一宮に、地域の特性を生かすことで商店街を活性化し、サーフィンと仕事を両立できるシェアオフィス「SUZUMINE」が登場したというニュースが飛び込んできました。
「SUZUMINE」は1階部分を商業店舗として貸し出し、2階部分は一宮町でサーフィンと仕事を両立したい人向けのシェアオフィスという、空き家と空き店舗を活用したハイブリッド型の物件活用です。

「SUZUMINE」
http://www.chiba-tv.com/info/detail/12620

空き家対策と言ってもそのアプローチは一様ではありません。大阪西九条や千葉一宮の例はその代表例です。2つの取組みに共通しているのは、地域(自治体)と企業がアイデアを出し合いながら、その地域特性にあったプランが進められているという点です。
東京空き家診断」でも地域と物件の特性に合わせた活用方法が簡単にわかるシュミレーションを載せています。同じ首都圏で同じ空き家条件でも、その状況によって活用の方法にはさまざまなアプローチが考えられるということがお分かりいただけると思います。
お持ちの物件にはどんな活用方法があるのか、是非一度、診断してみてください。

「東京空き家診断」
http://akiya-tokyo.com/shindan/

2017年路線価発表!首都圏は4年連続上昇傾向

平成29年分の「路線価」が国税庁から発表されました。全国約32万地点の標準宅地は前年比で0.4%のプラスと2年連続の上昇。首都圏では東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県のいずれも4年連続上昇という結果になりました。

毎年話題に上る東京・銀座の名物「鳩居堂前」では、1平方メートルあたりの価格が4032万円と、過去最高だったバブル期の水準を超えて路線価最高額の新記録を更しています。

毎年7月に発表される路線価には相続税および贈与税の算定基準となる「相続税路線価と土地の固定資産税評価額を決める際の基準となる価格「固定資産税路線価」の2種類があります。そのどちらも空き家を保有してる方には大事な指標になりますので、この機会に国税庁が発表している「路線価図・評価倍率表で確認してみてください。

路線価図・評価倍率表【国税庁】
http://www.rosenka.nta.go.jp/

首都圏の不動産を取り巻く環境には、今から3年後の2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを控え、フォローの風が吹いています。

この「空き家TOKYO」では、「空き家の資産化は"いつ売るか"と"どう売るか"」が大切な視点だとご説明してきました。

2020年を境に空き家を取り巻く事情は大きく変わる可能性があることもさまざまな統計や調査データが示すところですので、早め早めの対策が大事な資産を守り、活用するには大事な要素になってきます。

2017年路線価が発表されたこの機会に、空き家の資産化に向けた取り組みの検討をオススメします。

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